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『褒めたら育つの?』
~経営者のマインドセットの秘密 Vol.60~

エグゼクティブ コーチング トレーナーの
秋山 ジョー 賢司です。


今回は、【褒めたら育つの?】
というテーマでお話ししたいと思います。


(少し前から、
 「社員を褒めて伸ばす!」とか
 「いやいや褒めると伸びないんだよ」
 という議論が聞かれますね)


子育ても
「褒めた方がいい。」「褒めない方がいい。」
という話を聞きますね。


(どっちがいいのでしょうか?)


どっちでもいいですよ。


(へっ?また、そんな)


どっちがいいかの前に
「褒める」とはどういうことなのか?
ということを考えてみましょう。


(はい)


褒めるとは、
上位者が下位者に対して評価することです。


(褒めるが評価?)


親が子供に、
「◯◯ちゃんは、手を洗ってえらいねー」
先生が生徒に、
「◯◯くんは、絵がうまいな〜」
上司が部下に、
「このプロジェクトよくやったなー」


(たしかにそうかも…)


そしてそこには、
・よく、私の期待に応えたね。
・うん、うん、それでいいんだ。
・次回もそうしてね。
というメッセージがあるのです。


(じゃあ、いいことなんですね)


いいとか、悪いとか言っていませんよ。


「こっちの期待通りにやったね。
 それでいいんだよ」
というメッセージになる機能がある。
というだけです。


(なんか犬の「調教」みたい!
 うちの犬も、しつけをする時、褒めまくりました)


「調教」は表現は良くないですが、
意味合いはそうですね。

まぁ、もう少しやわらかく言うなら
「指導」です。


(あっ、そうですね 。笑)


(褒めるとは上位者が下位者に対して
 評価すること。
 つまり「指導」の一環なんですね)


その通りです。


それを考えると、
「褒める」が効果的な場面は、
「相手を指導したい時」です。


新しい仕事を覚えてもらいたい。
まだ期待するレベルに至っていない。
ときに「褒める」は効果的です。


例えば、
新しい仕事を覚え始めた時に、
「いいね〜。よくできたね」
といえば、
「それでいいんだよ。次回もそうやってね」
というメッセージになります。


(やっぱり、犬の調教みたい)


「指導」って言いましょう「指導」って…汗。


「褒める」は相手からの評価なので、
褒められた=自己肯定感につながります。


「えらい!」
「よくやったね」
「頑張ったね」

(それは、わかる気がする)


ただし、
この自己肯定感は「本物」ではないことを
知っておいてください。


(本物でない?)


だって、
誰かに“褒められた”から自分を肯定できる。
ということですからね。


(相手からの評価を使って
 自己肯定してるってことか)


(指導するレベルが終わった社員には、
 どのように接したほうがいいのですか?)


指導レベルが終わった人には、
「感動を伝える」が機能します。


(感動を伝える?)


はい。
それについては次回お伝えしますね。


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  Joeの自分を極める言葉
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褒めるとは、指導である。

      by Joe


指導とは、
「指し示すことで導くこと」です。

それは「是非」や「可否」を
明確に伝えることです。

それをわかった上で、
「褒める」を上手に使いこなしてください。