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『指導レベルを終えた社員を育成する方法』
~経営者のマインドセットの秘密 Vol.61~

エグゼクティブ コーチング トレーナーの
秋山 ジョー 賢司です。


今回は、
【指導レベルを終えた社員を育成する方法】
というテーマでお話ししたいと思います。


前回は、
「褒める」とは、実は「指導」である。とお伝えしました。

※『vol.60 褒めたら育つの?』』
http://jujube-ex.jp/Ldr719/1651

(つまり「調教」ってことでしたね)

その言い方、気に入ってますよね(笑)


指導は、
指導者の想定内に相手が到達することを
ゴールにしているので、
「褒める=評価」が大変機能します。


(指導レベルを超えた社員には、
 どうすればいいですか?)


「どうすればいい?」という言葉が
出てきた時にすることはなんでしたっけ?


(あっ、そうだ!
「どうなりたい?」に変えるのでしたね)


はい。
その社員にはどうなって欲しいですか?


(えっと、もっと私の想像を超えて、
 成長して行って欲しいですね)


そうですよね。
それは、「自己開発レベル」です。


(自己開発レベル?)


社員が、
自ら「自分を開発させていこうとする」
というレベルです。


(それは重要ですよね!)


(その場合、「褒める」のではなく、
 何をすればいいのですか?)


感動を伝えます。


(???)


感動を伝えるとは、評価ではなく
自分の中に起きた感覚を伝えるのです。


おーっ!
凄いね〜。
素敵だね〜。
素晴らしいね〜。
なるほどね〜。
面白いアイディアだな〜。
などです。


(これって褒めると違うのですか?)


違います。
褒めるは、上からの評価です。

それでいいんだよ!
上手だね〜!
よくやったな。
がんばったぞ。

というニュアンスです。


(なんか微妙ですね)


微妙に聞こえるかもしれませんが、
このメルマガの読者の方には
この差異はしっかり感じて欲しいところです。


なぜなら、「褒める」と「感動を伝える」では、
相手に与える“影響の深さ”が
変わってくるからです。


(影響の深さ?)


そうです。

人は“褒められる”と、
「相手の要求通りにできた」
「間違っていなかった」
という安心感が生まれます。


人は相手から“感動を聞く”と
力が湧き、本来の力を取り戻します。


(ちょっと難しいな〜)


では、
試しにこの2つを自分が言われた時を
想像して感覚の違いを感じてみてください。


A:褒める
・上手だね!
・それだよ!よくやった!!


B:感想を伝える
・ほーっ、素晴らしいね〜。
・これって本当に面白いアイディアだよな〜。


どうですか?


(Aの方は、誰か(なにか)と比較して
 褒めてもらった感じ。でも、嬉しい。
 なので、相手に対して感謝したくなります)


(Bの方は、自分の特有の何かを見てもらった感じ。
 自分が誇らしいし、
 自分の力が湧く感じです)


そうですね。


(なぜこのような違いが生まれるのですか?)


“褒められる”とは「正解です」という
メッセージになるので、指導者に意識が向きます。


感動を伝えてもらうと、
私は、相手にそういう感動を与えるんだ!
と自分の内側に意識が向き、
自分特有の力を感じます。


という違いが生まれます。


そして、
自分の力が自分の中から湧いてくると、
「だとしたら、私は他にどんなことが
 できるのだろう?」


と、自分で自分の開発ポイント(のびしろ)
を探し始めるのです。


確かに微妙なニュアンスではありますが、
『稼ぐ社長』達は、社員の成熟度を見て、
「褒める」と「感動を伝える」を
巧みに使い分けるのです。


(そうなんですね。
 コツを教えてください!)


相手に意識を向けて、
「評価」するのが「褒める」。


自分の内側に意識を向けて
「感覚」を言うのが「感動を伝える」です。


■褒める
(あなたは)このアイディアよく考えついたね。
(あなたは)本当によく頑張ったね。


■感動を伝える
(私的には)このアイディアおもしろいよな〜。
(私的には)いやー、これは素晴らしいな〜。


(感動を伝える方が難しそうですね)


小さい時から、「褒める」ことをされてきたので、
そっちのほうが慣れているのです。


ラーメンを食べて、「おいしい!」
と思わず言っちゃうような感覚で使ってみてください。


(やってみます!)


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  Joeの自分を極める言葉
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評価を伝えるより
    感動を伝えろ!
  
      by Joe


あなたが何を感じたのか?
それを素直に伝える。
相手を評するより、
深いレベルに響きます。

なぜなら、
あなたの中に起きた真実だから。