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『相手目線の罠』~経営者のマインドセットの秘密 Vol.176~

エグゼクティブ コーチング トレーナーの
秋山 ジョー 賢司です。


前回、目線には4つあり、人には目線の癖が
あるので、自分の癖を捉えましょう、
とお伝えしました。


いかがでしたか?

今回から数回にわたって、4つの目線の特徴
をお伝えしていきます。


目線の使い分けができるようになると、交渉
力がアップし、経営の判断がブレなくなりま
すので、しっかり押さえて下さいね。



今週のテーマ:
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相手目線の罠
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今回は「相手目線」について、詳しく見てい
きましょう。

まずは、復習。


相手目線とは「相手が見ている映像」のこと
であり、「相手のことを思う」のではありま
せんでしたね。


相手が見ている「映像」を捉える。

ここがポイントです。


この目線を使うと、相手の置かれている状況
に対する「感覚」を感じることができます。


TVのバラエティ番組で、タレントが被ったヘ
ルメットから撮影した映像を見ていると、そ
れを体験しているかのような感覚になります
よね。


これが、相手の状況を「感じる」ということ。


つまり、「相手目線」です。


この目線を使うと、相手の置かれている状況
を感じ取れるので、相手が何を求めているの
かをより正確により深く理解できます。

凄腕営業マンは、この目線を上手に使ってい
るので、顧客から信頼を得ることができるの
です。


しかし、この相手目線には弱点があります。


これを使いすぎると、相手の感覚が自分の身
体の中に「強く」入ってしまい、

・同情してしまう
・相手の痛みを感じすぎてしまう

ことが起き、その結果、自分の身動きが取れ
なくなってしまうことがあるのです。

例えば・・・

・災害などのニュース映像を見て、自分の体
調を崩してしまう。

・悩んでいる人を見ると、自分も一緒に悩み、
抜け出せなくなってしまう。

・部下が怒られるのを見て、いたたまれない
気持ちになってしまい、必要以上に手を貸し
てしまう。

相手目線が強すぎる傾向のある人は、このよ
うなことがしばしば起こります。


これが「相手目線の罠」です。


そんな罠に陥らないための
具体的な対応策をお伝えします。

1) 相手の感覚が入りすぎているな、と気づ
く。

2) 自分の体を自分の手で触り、その感覚を
断ち切る。

3) それは相手に起こっていることであって、
「自分には起こっていない」と認識する。


このステップで、相手の感覚から分離して下
さい。


あなたが、悩んでいる相手と「同じ感覚のま
ま」では、その人をサポートなどできません。


相手目線があることは、ビジネス上では有益
です。しかし、その罠に陥らないようにしな
がら、あなたの能力を適切に活かしていきま
しょう。


次回は、
「自分目線の強い人が嫌われる理由」をお送
りします。


【経営者のマインドセットの秘密】

相手の感覚に入りすぎたら、
しっかりそこから抜ける。



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今週のJOE語録。
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「もっとモチベーションをあげよう!!」
ってキミは言うけど、
キミの言っているのはテンションだぜ。
       by Joe

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モチベーションとテンションは違います。
モチベーションは上がったり下がったり
するものではありません。

モチベーションとは、自分を突き動かす
エネルギーなのです。