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『マウンティングとは?』
~経営者のマインドセットの秘密 Vol.52~

エグゼクティブ コーチング トレーナーの
秋山 ジョー 賢司です。


今回は、【マウンティング】
というテーマでお話ししたいと思います。


(マウンティング?)

もともと動物界で使われる言葉です。
群れの中で相手に対し優位であることを
示す行為です。


(ボス猿が他の猿に対して威嚇しているのを
 テレビで見たことがあります)


そうですね。
相手よりも強いということを示すことに
よって、序列を確認し、群れの統率を合理的
に行うことを目的にしています。


(合理的?)


毎回本気で争っていたら、時間がかかるし、
誰かが傷つく。
すると、群れ全体としての戦力が落ちる。


そこで序列を作り、時々その序列を確認する
ために威嚇しているのです。


(なるほど。群の統率を合理的に行うため
 なんですね)


(そういえば、「マウンティング女子」
 という言葉が流行りましたよね〜)


あれは、会話の中に「あなたより上よ」と
いう言葉を「埋め込ん」で優位性を示す女子
のことですね。


例えば、
『へ〜っ、回るお寿司に行ったんだ。
 楽しそうよね〜。
 お寿司がグルグル回ってるんでしょ。』


(本当だ。「私は回転寿司に行く人ではない」
 って表現している。怖いですね…)


はい。会話の中に「埋め込む」のがミソです。


(ビジネスにおいてのマウンティングとは
 どういうことですか?)


やはり、相手に対して優位性を示し、
交渉を優位に進めることです。


(・大口顧客が、プレッシャーを与えて
 値引き交渉する。
 ・社長が、部下に対し権威で発言させない。
 ってことですよね)


バブル時代はこれでもよかったのですが、
今はこのスタンスではダメですね。


(なぜですか?)


日本が右肩上がりだった時代は、
相手に多少のダメージを与えても問題はあり
ませんでしたが、
今の時代は、そうではありません。


組む人にダメージを与えて、弱らせていても
ビジネスは拡大しなくなってきているからです。


(では、どうすればいいのですか?)


「魅了する♪」のです。


「魅了する♪」とは、
相手を威嚇する、萎縮させるのではなく、
その逆です。


相手を“いい状態”にする。


(いい状態にする…)


その通りです。
いい状態にしてもらった人はどうなりますか?


(嬉しくなる)


そうですよね。
そこで、2種類の反応にわかれます。

1)自分もマウンティングしにいく。
   相手をいい状態にしちゃう。
   やり返す。


2)魅了されて、虜になり、
   相手の求めることをしちゃう。


1)と2)。
行動は同じでも、
関係性が明らかに違います。


その魅了のやり合いをして、負けたほうが
マウンティングされたことになります。



(先日、会食に行った時に、素敵な笑顔で 
 接客をするスタッフがいて、とっても気分
 が良かったです)


(なので、そのスタッフが
「今日のオススメはこれです♪」 
 といったので、思わず注文したのですが、
 これ、マウンティングされたのですか?)


マウンティングされたかどうかは、
された当人がわかるのです。
どうですか?


(やられてました。完全に♪)


(でも、そのスタッフは、
 オススメを注文してもらうために
 笑顔で接客していたようには
 見えませんでしたよ)


そこがポイントです。
何か見返りをもらおうとして、相手をいい
状態にしようとする。


これは、媚びている状態なので、
そんな人はマウンティングはできません。


きっと、そのスタッフの方は
見返りとか関係なく、正々堂々とあなたを
マウンティングしてきたのです。


あなたは、相手にマウンティングされた時、
どっちの対応を取っていますか?


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  Joeの自分を極める言葉
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魅了しているか?

   虜になってるか?

           by Joe



マウンティングとは
相手を威嚇することではない。
相手を魅了すること。

日常で、
マウンティングしてますか?
マウンティングされてますか?