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『社長と部下の「優秀な」関係』
~経営者のマインドセットの秘密 Vol.70~

エグゼクティブ コーチング トレーナーの
秋山 ジョー 賢司です。



今回は、【社長と部下の優秀な関係】
というテーマでお話ししたいと思います。


前回は、
部下の悩みを解決しようとして、
自分の悩みを増やしている経営者。
というお話をしましたね。


部下とは、
仕事を託し、自分の代わりに悩んでもらうこと。


そして、部下の作った結果の影響を
自分が受ける、ということでしたね。


(わかってきましたが、
 それってどういうことか、
 もう少し具体的に説明してください)


そうですね…。


例えば、
あなたが戦国時代の将軍だとしましょう。

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あなたは、ある武将にこう命令しました。
『兵を3千預けるので、あの城を落としてこい』

その武将は、
3千の兵を引き連れて城を攻めに行きました。

ところが、
数時間をその武将の使者が戻ってきました。

「殿。途中、大きな川があり、
 我らの行く手を遮っています。
 どうしたらよいでしょうか?」


経験豊富なあなたはこう答えました。

『川幅の狭いところでなく、広く浅いところ
 を探して渡りなさい。

 川幅の狭いところは、一見渡り易く見えるが、
 水流が速いので困難だから、
 川幅の広いところまで移動しなさい』


「かしこまりました」


その武将と三千の兵は、一人も脱落者なく、
無事にその川を渡りきりました。


数時間後、
再び伝者があなたのところにやってきました。


「殿。今度は行く手に谷があり、
 行く手を遮ります。
 どうしたらいいでしょうか?」


あなたは考えます…。
そして、谷を渡る知恵を授けます。


無事、谷を渡った武将と三千の兵は
城に向かいました。

ところが、今度は、

「殿。敵が強いです。どうしましょう?」

次は、

「殿。兵がやる気を起こしません。
 どうしましょう?」

…。

…。

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いかがでしょう。


相手の悩みを自分が悩んでしまうと、
このパターンが構築されます。


つまり、このパターンにはまると、
部下が悩むべきことをあなたが肩代わりして
悩んでいることになります。


本来は、伝者が来たら、
あなたはこう言えばいいのです。

『川があって行く手を塞いでいる?
 なるほど。大変だな。頑張れよ!』と。


ただし、
その武将の結果の影響を受けるのは、
殿である「あなた」なのです。


ですから、
託す武将が負けないように
その武将のレベルにあった城をチョイスしたり、

兵を何名預けるか?
を殿である「あなた」が考える必要があるのです。


(イメージが湧いてきました)

(ただ、任せっきりで大丈夫なのかと心配になる、
 のが現状なのではないのでしょうか?)


そうですね。

そこで、その部下が
自分で問題を解決できるように、問いかけをしていく。
それがコーチングなのです。


部下が悩むことについて、社長は、
自分が悩まない。 

部下が、悩むべきことをしっかり悩み、  
自ら行動に移す。


その結果、
得たい結果を取りつつ、
部下が戦闘能力を上げていくことができるのです。


部下に託し、悩んでもらう。

そして、
部下が本当にスタックしているなら、

問いかけをして、
部下が自分で解決できる方法を
引き出すことを手伝ってあげてください。


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  Joeの自分を極める言葉
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影響を受ける
  ことを覚悟できるか?
    
      by Joe



漫画「キングダム」では、
大将軍「王騎」が武将「信」に
敵将を討ち取れと命じる場面があります。

王騎は自軍を囮に使い、「信」を援護しますが、
「信」にどうやって敵将を討ち取ればいいのか
を教えはしません。

なぜなら、それは武将「信」が考えるべき
ことなのですから。


無謀とも言えるこの作戦。
でも、武将「信」が失敗すれば、
王騎は囮に使った多くの兵を失うことになるのです。


社長と部下。
このような関係を持った組織は
圧倒的に強くなります。