はじめは、ポッドキャスト(https://joe-akiyama.com/cst_podcast/)を聴き始めたことがきっかけでした。自分の中で、色々なことを勉強したい、成長したいという欲求が高まっている時期でした。
ベンチャー社長として会社を起こして、少人数で事業を行っていましたが、さらなる事業拡大のため、2016年に、グリーのグループ会社にM&A(会社売却)を行ないました。
その後、グリーのグループ会社として、2018年までの2年間は、ベンチャー企業ならではの推進力でやっていけたのですが、少しずつ「勢い」と「想い」だけでは通用しなくなってきた・・・というタイミングでした。
さらに事業を伸ばしていくためには、今の規模感(大企業)のリソースをもっと使えるようになる必要があり、そのためには僕自身がそれ相応に成長しなくてはいけないと感じました。
そのためにも、「自分の器をブレない、頑丈なものにしたい」と考え、本プログラムの扉を叩きました。
グループ全体規模に対する自分の事業サイズや存在感、また事業推進に必要な社内コネクションの不足、特に本社中枢部への話の通し方などが思うようにいかず、苦戦していました。
今思い出すと、想いばかりを熱く語る事はできても、ロジックや根拠の準備が不十分であり、ビジネス界のトップを走るような経営者たちとやりあえるような思考のベースが出来ていなかったように思います。
今までは自分の世界観を強く信じて推進する事が正義だったところから、ありとあらゆる事を思考し尽くしている人たちと働く環境になったことで、自分の思考の浅さが露呈しました。
当時は、ひたすら自信を無くしていました。僕は「根拠のない自信」を常に持っていて、困難にも率先して飛び込む事で乗り越えて来たタイプなのに、なぜこんなに自信なくなっちゃうのだろう・・と思うほどでした。
新しい環境にチャレンジする自信や勇気、やり抜く覚悟を持ちたい、と考えました。
当時のノートを引っ張り出すと、「正しい判断をしたい」って書いてありました。
判断が色々間違っているから闘えていないと思っていたようです。
常に正しい判断をするために、逆境の中でも、高いパフォーマンスを維持できるマインドセットが必要だと。
プログラム受講前に、本社社長に対して良い内容の事業報告をする機会がありました。その時に、さらっと「それって、なぜ半年前に達成できなかったんですか?」と聞かれて、「え?良い報告をしてるんだけどな・・・、でも確かに、なぜだろう。半年前にできたかもしれないのか・・・?」みたいな問答が何度かあり、悶々とすることが日常茶飯事でした。
今だから分かりますが、正直、僕は営業力が高かったので、営業一発でドカーン!と取ってきて、売上ドーン、よっしゃー!みたいな(笑)。つまり、自分の成功に再現性が全くなかったですよね。
部下には僕の営業を再現する事が難しく、僕も部下に対して、どういう論点に対して、どのような仮説を立てて、どう実行すれば似たような結果を出せるのかが説明が出来ない。売上が足りていない時、「僕が行ってきます」と言って、取ってきちゃうタイプの経営者でした。
とても影響ありますね。
「成功の再現性が高く、個人ではなくチームで勝てる」そういう仕組みを創れる能力が、このグループでは求められている。でも、当時の僕は、そういう人ではなかった事に、プログラムを通して気付く事が出来ました。
結果的に乗り越えられましたが、ベースとなるものを、秋山先生と一緒に作れたからだと思っています。その土台をもとに、腹を括って、物事に取り組めるようになりました。
元々、自分は覚悟のある人間だと思っていますが、その覚悟が、より地に足ついたものになったと思います。
ベンチャー社長として「自分のやりたいことを貫き通す!」ではなく、グループ会社の力学を理解した上で、グループ全体として求められているものを理解して、そこに対して向き合う。その中で、自分たちがやりたいたい事を達成するために自分自身が考え抜き、またメンバーも考え抜くことができるように育てる。
しっかりと環境の変化を理解し、受け止める事ができたのは、秋山先生のコーチングを通して、強みも弱みも含めた本当の自分と向き合う事ができたからだと思っています。
それはとてもありますね。秋山先生には、「自尊心」を貰いました。
今までは、「自分が成功をさせる!」と考え、自分の身一つ最短でたどり着けるショートカットばかりを考えていました。
でも、今は大きな組織を動かさないといけないし、自分の背中を見せれば付いてきてくれる人ばかりではない。
そういう人も巻き込めるようにするためには、どうすれば良いかを考えるようになりました。
あと、部下へのアプローチも変わったと思います。
とにかく、その人の事を考え抜くことから始めています。
今までは「小室とはどういう人間か」を押し付けて理解をしてもらう、全力で自分の想いを伝えるタイプの人間だったのですが、それだけでなく、もっとその人の背景や価値観を知るために向き合うようになりました。
得意も何も、まったくしていなかったです(笑)。そのくらい色々な事に自信があったのだと思います。
自信と無謀は紙一重ですが、実際に運も良いと思っていますし、まずは飛び込むタイプの人間なので、それで苦労を感じたとしても、何とかしようとしてガムシャラに動いている間に、どうにかなってきました。
僕の無謀でどうにか出来ていたベンチャー時代の規模から、会社規模が140名にまで増えました。そんな状況で「とりあえず飛び込む」ような判断は、会社140人の人生を僕の気まぐれで一緒にベット(賭け)するようなものです。考え抜かず、準備もせずにそんなことをするのは、経営者としては怠慢だな、と思うようになりました。
自分の中でも、すごい変化を感じています。
チームに対して、僕が成功してきた方法を言語化し、フレームワーク化して伝える。
「僕の成功」ではなくて、「チームでの成功」の再現性を目指す。このように考える事ができるようになったのも、自分の強みも弱みも含めて受け入れる事ができるようになったからだと感じています。プログラム受講前は、自分の強みだけを見て虚勢を張っていたのかもしれないですね。
別人ですね(笑)。プログラム受講後の3年間で、すごい変わったと言われます。
特に、「小室さんって、意外と考えていたんですね。」と、よく言われるようになりました(笑)。
経営者は、日々、色々な課題を抱えています。
その中で、自分自身を信じられなくなってしまったり、自分を傷つけてしまうことほど辛いことはないと思います。
なので、自信がなくなり、自尊心を持てていないと気づいた時が良いのではないでしょうか。
強みも弱みも含め、自分自身と向き合えるようになります。
僕は自尊心が持てたと感じました。自尊心を持てている自分と、そうでない自分では、仕事のパフォーマンスが天と地の差です!
次のステージに進みたい、でも自分がやり切れるのかどうか、信じることができなくて前に進めない、そんな方はぜひ受講されてみてください。
闘えって言われる会社なんで(笑)。